1105マキおばあちゃん、五年生だったころ
佐藤ふさゑの本1
マキおばあちゃん、五年生だったころ
佐藤ふさゑ:著 なかの よしこ:絵
A5判 168ページ 上製 定価:本体1,600円+税
ISBN978-4-86261-086-7
発行:2011年7月
対象:小学校中学年~(小学五年生以上で学習する漢字にルビ)
内容
舞台は、第2次世界大戦後の静岡県。
マキおばあちゃんが五年生だったころのお話。
憎めない、小ずるいなんでも屋の善助が、次から次へと引きおこす難事件。
むかしは日本全国各地の共同体に備えられていた、共同体をはみだしかねない人物を受け入れる周囲の人たちの寛容さ。
その寛容さを代表して発揮する、マキの優しい父さん。
美しい富士山を背景に繰り広げられる人間模様。
家族の絆、隣組で助け合い、分け合い、かかわりながら暮らした戦後の日本を、少女マキの目を通して描く。
大人の世界をのぞき込み、聞き耳を立てながら、子どもなりに考え、大人を助けたり、ときには反発・抵抗しながら成長していく子どもの心。
人間が生き抜いていくことの厳しさ、つらさ、恐怖、そしてすばらしさを日々の暮らしの描写を通して伝える。
30年にわたる児童文学歴から生まれた明るく大らかな傑作集。
目次
善助が村にやってきた/舌切り牛の話/春の小川に/
スイカ畑にどろうぼうが三人/イノシシになったブタの話/
たんこぶと替え歌の話/長ぐつをはいた花嫁さん/
善助の家/富代ちゃん『脱出作戦』
著者プロフィール
■著:佐藤ふさゑ(サトウ フサエ)
静岡県出身。東京都在住。
30年にわたる児童文学歴をもつ。
第11期日本児童文学学校修了。
故関英雄氏、故菊地ただし氏、岩崎京子氏に師事。
児童文学「トテ馬車」「さん」の会同人。
「月夜のアオウミガメ」「四万円のノラネコ」「だいすき富士山」など、アンソロジー作品多数。エッセイ・詩。
■絵:なかの よしこ
女子美術大学産業デザイン科卒業。
K.K.博報堂にデザイナーとして勤務後、フリーイラストライターとして活躍。
公募展、個展、グループ展で、銅版画を発表。
2006年〜「イラストと手づくり絵本」教室主宰。
2009年ボローニァ国際絵本原画展入賞。
Society of Illustrators NY 会員。