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1117おとひめさまのうた

おとひめさまのうた

いまむらきよみ、ラヘル・ファン・コーイ:作 安藤しおり:画
四六判上製 238ページ 定価:1,800円+税
ISBN978-4-86261-183-3 C8093
発行:2024年7月
対象:小学校中学年から

★ご注文について

9784862611833おとひめさまのうた

内容

「大切なものがうしなわれたとき、どうかんじるか知らないでしょ」

難民と避難民、ことばは似ているが大きくちがう。
けれども同じ痛みがある。
音がひびきあうように共感しあったとき、大きな力になってなにかがかわる。

ウミとリクはバイオリンをもって坂をかけおりた。
ここをぬければ海が待っている。ここは姉と弟だけのひみつの場所。
リクは国際少年少女オーケストラのオーストリアでの夏合宿に参加し、ナイジェリアからの難民ザイーナと出会う。
「大切だったものがうしなわれたとき、どうかんじるか知らないでしょ」
波で大切なものをうしなったリクとザイーナ、リクの友だちもまた・・
ちがいをみとめあう世界をもとめ、大人がつくった壁をこわして、一人の少女の居場所をつくろうとする子どもたちの物語。

今、子どものあなたへ。
かつて子どもだった大人へ。
海と陸と空をつなぐ「水」の奇跡。

目次

第1章 日本で     
ウミとリク
木と波におしえてあげる
命のじゅんかん
転校生ソラ
ハーメルンの笛吹き男と浦島太郎
つなみ
ウミはどこ?
つぎの日もつぎの日も
話してもなにもかわらない
ノート
パンフレットがつたえたいこと
夢をもつ
現実
出発まえに
浜辺でさよなら

第2章 オーストリアで 
フライトの夜
たのしむためだけにあるのではない
さんざんな自由時間
礼拝堂にいた少女
マエストロの面接
大きな海の小さなボート
最後の演奏会
湖にうかぶ舞台
わかれ

第3章 日本で     
バベルの塔
つぎの物語
ザイーナからの電話
おとひめさまのうた
おなじ痛み
なにかがたりない
船で沖へ
夜のピクニック
のこされたもの
おとひめさまからの招待状
日本から世界へ
希望のトライアングル

そして

著者プロフィール

■いまむらきよみ

1957年新潟市生まれ。新潟大学人文学部卒業。共著のラヘル・ファン・コーイさんとは、1989年にオーストリアのクロスターノイブルク在住のときに知りあって以来の友人である。

■ラヘル・ファン・コーイ(Rachel van Kooij:児童文学者)

1968年オランダのヴァーヘニンゲン生まれ。9歳のときにオーストリアに移住した。ウィーン大学で教育学、養護及び特殊教育学を学び、クロスターノイブルクで障害者支援をしながら、2000年から児童書を発表しつづけている。2006年オーストリア児童文学賞受賞。『宮廷のバルトロメ』(さ・え・ら書房)、『クララ先生、さようなら』(徳間書店)が日本でも翻訳されている。

■安藤しおり

1984年山形市生まれ。武蔵工業大学(現在は東京都市大学)建築学科卒業。

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