3160七色の折りヅル
子ども 詩のポケット60
ヒメぱせり詩集 七色の折りヅル
ヒメぱせり:著 タカユキ:表紙絵
A5判上製 94ページ 定価:本体1,400円+税
ISBN978-4-86261-190-1 C8392
発行:2025年4月
対象:小学校低学年~
◎少年詩シリーズ「子ども 詩のポケット」

内容
『木曜手帖』とともに歩み続けてきた著者の、子ども心溢れる第一詩集。
表題作含む43篇を収載。
「こどもの心を持ち続け、それを生かした作品を書いてきた作者は、あちこちにきらっとした表現をみせてくれています。」
(宮中雲子「ヒメぱせりさんの詩集に寄せて」より)
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七色の折りヅル
白色の折り紙を 七色に染めて
ツルを折る
一羽 二羽・・・七羽折る
海にのみこまれちゃった母さんに届け
と
七色七羽の折りヅルを海に流す
小さく生まれる波に 乗っかって
進むかと思えば 戻ってくる
次に来る波にも 乗れないで
浜にとどまって ゆれているツル
一羽でもいいから 届いてよ
七色に染めた 折りヅルたちよ
わたしの想いよ
しぶきが 陽の光をうけて
虹が 空中に生まれる
「お母さん!」
――「七色の折りヅル」より
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目次
1 なめくじの通り道
なめくじの通り道/はちうえのあさがお/ここは どこじゃ/こおり/なみったら/ちっちゃなとかげ/いちょうのはっぱ/ホクホク/ゴキブリさん 暖をとる/お寺の鏡もち/ストーブをけす/わたげのタンポポ
2 なみだのびんせん
小さな乗客/たび/雨がさらっていく/呼んでる・・・/ぜんりょくしっそう/かんげききぶん/なみだのびんせん/ねむりながらつくったおはなし/夢を見た
3 なかよし給食ぶくろ
どうして あかい?/おくつをはける日は/ゆき ゆき/まんいんでんしゃ/ぬりえノート/かがみ/なかよし給食ぶくろ/おなまえアップリケ/にじ どこ行った/ひさびさに行く ようちえん/ちゃんと きいてるよ/心がざわざわ/おじいちゃんのメガネたち/髪を切った
4 七色の折りヅル
「ほんとう」のこくはく/お二階さん/しょうぎだおし/こうえん/水そうの金魚/ドライフラワー/おちた柿の実/七色の折りヅル
ヒメぱせりさんの詩集に寄せて 宮中雲子
あとがき
あとがきより
小学校に入った頃、私は人前に出ると泣いてしまう子でした。ある時私がノートの片隅に書いた詩を担任の井嶋先生が見つけて褒めてくださいました。嬉しくて自信になったのを覚えています。
詩は長く書いてきましたが紆余曲折がありました。
木曜会の勉強に参加するようになったのは、現代詩という詩に疑問を感じていた時でした。図書館で見つけた宮中雲子氏の著書に『童話作家になりたいならサトウハチロー先生の所へ行くように学校の先生に勧められた』と書かれており、〝そうだ、私も童話作家になりたい夢があった〟と思い出し、門をたたいたのです。
同人誌『木曜手帖』では一般の詩部門もありますが、専ら私は『こどものうた』を書きました。原稿用紙一枚以内に書くという規制があり、いかに短く無駄なくまとめられるかを学びました。毎週一つ詩をもっていかなければならないため、生活そのものが詩となりました。例えば掃除していても子供の気持ちになってみて、ことばを生み出す、というような…小中学生の時、文集『はままつ』という地方誌に何度か詩を載せていただき賞状を頂いたんですが、その賞状に『(作品を書くことが)生活の中に生かされるよう…』とあり、まさにそれを私はしている!と思いました。
今回詩集に載せる詩を選ぶ際、インターネット木曜手帖に載せていただいた、比較的新しい詩をまとめようと思っていたんですが、勉強を始めた頃の詩誌『木曜手帖』に掲載された詩を読み返すとそれも捨てがたく思い、新しい詩も数編混じえつつ、若かりし頃の詩を主にまとめました。
ようやく詩集を編むことができ、喜びもひとしお、ほっとしています。背中を押してくださった宮中雲子先生には、詩集に寄せてのお言葉も頂き、重ね重ねお礼を言いたいです。
著者プロフィール
■著:ヒメぱせり(本名 菊地奈々子)
1964年 愛知県名古屋市に生まれる
1968年 静岡県浜松市へ移住
※7才より詩作
1984年 詩誌「ラ・メール」会員になる
1986年〜88年 詩と散文『shi』同人
1991年〜「木曜会」の勉強会に参加
「こどものうた」の詩作を始める
2006年〜「インターネット木曜手帖」に投稿
現在 日本語教師