3802はる うふふ
おがたえつこ 童謡集
はる うふふ
おがたえつこ:著 山田和明:画
四六変型判上製・104ページ 定価:本体1,400円+税
ISBN978-4-86261-176-5 C8092
発行:2022年12月
第52回日本童謡賞・新人賞受賞
内容
やわらかく、あたたかな言葉の響きが楽しめる童謡40編。
*********************
あのこの ノートに
フェルトペンで
かいてある
あのこの なまえ
なんでかな
おおきく
はっきり
みえるんだ
じぶんの ノートに
えんぴつで
かいてみた
あのこの なまえ
なんでかな
けしても
はっきり
みえるんだ
(「あのこの なまえ」より)
*********************
解説
おがたえつこさんの『はる うふふ』が生まれました。なんとすてきな童謡集でしょう。
『はる うふふ』と読んだだけで、思わず頁をめくりたくなります。
そこに待っているのは、三十年以上、童謡の道をまっすぐに歩いてきた結晶です。
ある時、急に作品が動き始めて、読むたびに、「あっ、これいいな」「これもいいな」と思わせてくれたのは、おがたさんのまっすぐに童謡に向かっている姿に、童謡の神さまがほほえんでくれたからかもしれません。
四十編の作品世界は作品の向こうに相手のいない、ひとりごとではなく、作品の向こうにいる読者に対して、リズムのある言葉で、絵を描くように歌い上げ手渡していく、おがたさんの作品群は楽しく、じつにみごとです。
――矢崎節夫(解説『跋』より)
目次
●第一章 おさかな つぽーん
おさかな つぽーん
くすぐったい
はじめまして
あめあがり
さかの とちゅうで
きゅうしょく
かげえ でんしゃ
ごろりまん
●第二章 ちょうちょ
ちょうちょ
とまりますボタン
おべんとうばこ
サンダル ぬいで
だから おかあさん
ふゆの あさ
あかり
ちきゅうじかん おなかじかん
●第三章 あのこの なまえ
あのこの なまえ
ペダルを こいで
あさ
いない いない ばあ
くまさん くふふ
びしょぬれさん
ぼくの こえ
なつの ひるの みち
●第四章 もぐらの さんぽ
もぐらの さんぽ
まる まる まる
のんびり
はるの おしらせ
みんみんぜみ
あき
ゆきだるま
ポスト
●第五章 はる うふふ
はる うふふ
ありさんの いっぽ
かえりみち
ふゆの はじまり
おみやの にわで
竹の林
かぜ
ぼくらの せん
『跋』 矢崎節夫
あとがき
初出・作曲者一覧
初出・作曲者一覧
●「きゅうしょく」『日本児童文学』2022年1・2月号
●「とまりますボタン」『ざわざわ』2016年3号(四季の森社)*一部改稿
●「ちきゅうじかん おなかじかん」竹内とし恵作曲(2021年第43回童謡祭)
●「あさ」『ざわざわ』2020年5号(四季の森社)
●「ぼくの こえ」『ざわざわ』2021年6号(四季の森社)
●「もぐらの さんぽ」加藤朋子作曲(2018年第41回童謡祭)*一部改稿
●「のんびり」『ネバーランド』2008年Vol. 10(てらいんく)*「まどガラス」改稿
●「竹の林」『ネバーランド』2005年Vol. 2(てらいんく)
著者プロフィール
■おがたえつこ
本名 緒方悦子。1967年、神奈川県生まれ。日本児童教育専門学校童話創作専攻科卒業。児童文学作家・童謡詩人矢崎節夫に師事。日本童謡協会会員。児童文学同人誌『ほしとそらと』(ほしとそらのゼミ)、童謡同人誌『平成童謡』(星の会)所属。
■山田和明(ヤマダ カズアキ)
1961年、京都市生まれ。京都嵯峨美術大学(旧嵯峨美術短期大学専攻科)卒業。1990年、アクアスタジオ設立。日本児童文芸家協会会員。2010年・2011年、2018年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。2011年、絵本「My Red Balloon」がDIE ZAIT(ドイツ)においてルークス賞を受賞。2013年、絵本「My Red Balloon」がドイツ・トロイスドルフ絵本賞を受賞。2017年、絵本「巨人と男の子」が小涼帽絵本賞(中国)を受賞。2018年、「あかいふうせん」が第9回ようちえん絵本大賞を受賞。絵本「おじいちゃんのふね」岡信子:作(リーブル)、絵本「My Red Balloon」(minedition)等。