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4118ピノッキオ物語の研究

てらいんくの評論
ピノッキオ物語の研究
日本における翻訳・戯曲・紙芝居・国語教材等

竹長吉正:著
A5判 494ページ 上製 
定価:3,800円+税
ISBN 978-4-86261-127-7
発行:2017年06月

★ご注文について

ピノッキオ物語の研究

内容

【日本ではなぜ、ピノッキオの話がこれほど多く、長きにわたり求められたのか。】
イタリアで生まれたピノッキオというあくたれ少年の破天荒な物語は、どのような道を辿って日本に登場・定着したのか—。作品の成立背景やこれまでの飜訳史、硏究史等をふまえて考察した、ピノッキオ物語硏究の集大成。

第一部 ピノッキオ物語の研究 ―日本における翻訳・戯曲・紙芝居・国語教材等―
第二部 研究余滴 ―『ピノッキオ』で子どもを発見する―
第三部 資料編

目次

●第一部 ピノッキオ物語の研究 —日本における翻訳・戯曲・紙芝居・国語教材等—

第一章  作品『ピノッキオの冒険』の成立背景 —イタリア史をふまえて—
第二章  日本における『ピノッキオ』受容の文化史的研究 —覚書ふうに—
第三章  日本におけるピノッキオ研究の歴史 —昭和戦後期から以後—
第四章  西村アヤ『ピノチヨ』の読解
第五章  佐藤春夫『ピノチオ』の成立背景
〈1〉ピノチオとピノッキオの間 —童話翻訳史の一考察—
〈2〉『いたづら人形の冒険』の特色と問題点
〈3〉童話『ピノチオ』の誕生
〈4〉「「ピノチオ」の移植」をめぐる考察
第六章  村山籌子「ピノッキオの冒険」についての考察 —佐藤春夫『ピノチオ』との比較を通して—
第七章  杉浦明平、安藤美紀夫の翻訳についての考察
第八章  『ピノッキオの冒険』(カルロ・コッローディ) —社会経済史の視点から読む—
第九章  戯曲化されたピノッキオ作品の検討 —二つの脚本をめぐって—
第十章  『ブラチーノの冒険』(A・トルストイ作)の考察 —ピノッキオ物語の変型としての特色—
第十一章 紙芝居「ピノッキオの冒険」 —二作品の紹介と評価—
第十二章 ピノッキオ物語と国語教材(その一)
第十三章 ピノッキオ物語と国語教材(その二)

●第二部 研究余滴 —『ピノッキオ』で子どもを発見する—

第一章  演劇『アルレッキーノ —二人の主人を一度に持つと』(ミラノ・ピッコロ座)を見て
第二章  ピノッキオを巡る研究会に参加して
第三章  J・J・ルソーと『ピノッキオ』
第四章  火食い親方とクシャミ
第五章  映画評『ピノッキオ』
第六章  今、『クオレ』を読むこと
第七章  講演記録 『ピノッキオの冒険』と人間形成
第八章  ピノッキオ物語研究の日本的展開
第九章  呼びかけてくる作品 —『ピノッキオの冒険』の魅力—
第十章  今、『ピノッキオの冒険』を読む —心に残る箇所など—
第十一章 竹内勝太郎の人形芝居論とピノッキオ
第十二章 『ハイジ』作品論 —ある一つの読み方—

●第三部 資料編

第一章  日本における『ピノッキオ』翻訳史
第二章  日本における『ピノッキオ』研究史
第三章  ピノッキオ物語の作品総覧(和文もの) —ピノッキオ本の日本語版—
第四章  ピノッキオ物語の作品総覧(欧文・中文もの)—ピノッキオ本のイタリア語版・英語版・中国語版—
第五章  ピノッキオ物語の研究文献目録(和文もの)
第六章  ピノッキオ物語の関係年表

あとがき —「倫理」と限界—
口絵写真と解説
発表覚え書き
『ピノッキオ物語の研究』 総索引

まえがき

この本はコッローディというイタリアの作家が書いた作品『ピノッキオの冒険』がどのような翻訳や紹介の道を辿って日本に登場・定着したのかを研究したものである。(中略)
ピノッキオ物語には、まだまだ研究の隠れた鉱脈がある。読者の方々には、わたくしのこの本を手がかりにして、今一度、ピノッキオ物語を読んでいただき、未知の鉱脈を掘り起こしていただけたらと願う。(「はじめに ―あくたれ少年の物語―」より)

著者プロフィール

竹長吉正(タケナガ ヨシマサ)

1946年、福井県に生まれる。東京学芸大学大学院修了。埼玉大学教育学部教授を経て、白鷗大学教育学部教授をつとめる。著書に『児童文学の表現構造』(教育出版センター)、『現代児童文学の課題』(右文書院)等がある。ペンネーム吉志海生で『それからのピノッキオ』(てらいんく)、『中国のピノッキオ』(同前)、『ピノッキオの旅』(角川学芸出版)、本名で『世界をまわろうよ』(創英社/三省堂書店)、『トヨイチと八重』(同前)等の物語創作を行う。

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