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4122石垣りん・吉野弘・茨木のり子 詩人の世界

てらいんくの評論
石垣りん・吉野弘・茨木のり子  詩人の世界
──(附)西川満詩鈔ほか──

竹長吉正:著
四六判並製 375ページ  
定価:2,600円+税
ISBN978-4-86261-153-6
発行:2019年12月

★ご注文について

9784862611536詩人の世界

内容

昭和の戦後に個性的な詩を書いた三詩人の《魂》の叫び、《心》の叫び!
詩人たちが残した作品の数々をもとに、その魅力と人生を紐解く評論集。
巻末には、異文化理解の一斑として詩を駆使した西川満の作品、霜田史光の自伝的エッセイ、西條八十「尼港の虐殺」についての小論を収載。

「はじめに」より

 昭和の戦後に、それぞれ個性的な詩を書き始めたとされる三人の詩人、石垣りん、吉野弘、茨木のり子に注目して諸論考をまとめたのが本書である。(中略)
 詩人論や詩の本は、なかなか読んでもらえないと巷では言う。それは概して、自閉的な中身であるからだろう。わたくしはその自閉性を突き破り、魂の叫び、心の叫びをもった三詩人(石垣りん、吉野弘、茨木のり子)を中心に取り上げた。彼らの詩を論じた本書が幾らかでも、詩の読者を広げることができたら、大きな喜びである。

目次

はじめに

【第一部 石垣りんの世界】
第一章 『ユーモアの鎖国』から
第二章 民衆詩派の後継者
第三章 公害と詩
第四章 民衆の虐げられる姿を直視
第五章 老夫婦へのまなざし
第六章 一枚の葉書

【第二部 吉野弘の世界】
第一章 アンソロジー詩集『イヴへの頌』から
第二章 割れた皿からの発想
第三章 「犬とサラリーマン」「雑草のうた」における擬人化
第四章 「子どもとは何か」への解答
第五章 言葉を楽しむ─「漢字喜遊曲」など─
第六章 二冊の詩集『北入曽』『陽を浴びて』から─埼玉の風土を愛した詩人
第七章 「きずを負っている」人への応援歌

【第三部 茨木のり子への道】
第一章 服部嘉香─回り道から〈その一〉─
第二章 河井醉茗─回り道から〈その二〉─
第三章 原子朗及び山下千江─回り道から〈その三〉─

【第四部 茨木のり子の世界】
第一章 脚本「かぐやひめ」の真意
第二章 女の子への応援歌
第三章 戦争体験
第四章 山本安英から木下順二へ
第五章 『人名詩集』
第六章 山下千江と共に
第七章 磯村英樹と
第八章 朝鮮半島への関心
第九章 奥武蔵を歩く
第十章 民話集『おとらぎつね』を書く
第十一章 童話「くだもののふるさと みかん」
第十二章 民話「海のむこうの火事をけした」
第十三章 『ハングルへの旅』から
第十四章 一九六〇年の安保闘争
第十五章 エッセイ「怖るべき六月」
第十六章 安保闘争の回顧
第十七章 子どもの詩「安保反対」
第十八章 詩「行動について」と詩の批評性
第十九章 寸評的結語

【附録】
其壱 西川満詩鈔
其弐 霜田史光「ぼくの文学青年時代」 
其参 西條八十「尼港の虐殺」についての小論

写真解説

著者プロフィール

竹長 吉正(たけなが よしまさ)
1946年、福井県生まれ。埼玉大学名誉教授。白鷗大学、埼玉県立衛生短期大学(現、埼玉県立大学)、群馬県立女子大学などでも講義を行った。
日本近代文学、児童文学、国語教育の講義を行い、著書を出版。
『日本近代戦争文学史』『文学教育の坩堝』『霜田史光 作品と研究』『ピノッキオ物語の研究—日本における翻訳・戯曲・紙芝居・国語教材等—』など。

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